夏休みは家族で埼玉の山城巡りがオススメ!
夏休み。子ども達の最も楽しみとしていた夏休みもコロナ禍でかなりの制限を受けています。
緊急事態宣言発令により、外出自粛要請やレジャー施設の人数制限、各種店舗の営業時間短縮などで思ったように楽しめない状況下にあることでしょう。
しかし、何のレジャーもない海無し県の埼玉県にはコロナ対応の最強の楽しみ方があったのです!
それは…、
山城巡りです。
「山城…、はぁ…。」とため息をついた方はまだ山城の本当の恐ろしさを知らないのです。山城は夢とロマンに溢れた上質のレジャーなのです。
コロナ対応に料金無料とメリットばかりの山城巡り
しかしなぜ山城がコロナ対応なのか。
人がいないからです。
山城の真の恐ろしさは、「マイナー過ぎて誰も見に行かないこと」。他の山城観光者との距離は50mほど取れます。
そして山城巡り最大の魅力は「基本的に全てがタダ」ということ。
資料館などのハイソな場所に入ってしまえば数百円取られることはありますが、入場料、駐車場代などはかかりません。
巡回バスなどで巡ることはできませんので車やバイクが必要となりますが、「何個行っても無料!」というお得感がたまりませんね。
そんな山城巡りを家族で行うことにより、安全で身になり、そして夏休みの課題達成という結果までついてくるのだから行かなきゃ損です。
いざないましょう。魅惑の埼玉の山城巡りへ…!
吉見町 松山城
「おお!日本の名城第3位にも選ばれた松山城か!」と思った方、
違います。
吉見町にある松山城跡は愛媛県の松山城とは全く違います。現在はただの山。山を散策することとなります。
松山城跡
0493-54-1511
天守閣に登って城下を見下ろすなんて楽しみ方は皆無。そもそも本丸跡まで辿り着くことが至難の業。二の曲輪(くるわ)で断念しました。
道幅は50cmほど。城感は全くないため、「ただ山を登る」だけ。この中でかつての戦をイメージできる想像力が試されるのです。
ちなみに近くにはメジャースポット「吉見百穴」がありますがここはあえてスルーしましょう。数多くの山城を制覇するためここは我慢です。
ときがわ町 小倉城
「北九州の名城、小倉城か!」と驚かれた方、
違います。
ときがわ町にある小倉城は天守閣などありません。
小倉城跡
0493-65-2656
試されるのは大腿筋の強さ。急角度の山道を登っていけるか否かです。
ほら、本丸跡はこの上ですよ。
途中には案内板があり、挫折者の減少に努めています。
真夏に山登り。そして大して涼しくない。このカルマを楽しむのが山城巡りの醍醐味です。
そしてようやく山頂(本郭)到着!
ご褒美としてこんな石碑が楽しめます。
かつても豪華な天守閣などなく、軽く屋敷があったのみと言われています。典型的な「ザ・山城」にワクワクが止まりません。
降り道も過酷。前半でやられたヒザがカクカクしています。山は上りよりも下りが厳しいというのがよくわかりますね。
ツクツクボウシが見られました。虫好きにはたまらない山城巡り。スキンガードを念入りに噴射しておきましょう。
嵐山町 杉山城
ここからはメジャー山城にチャレンジです。
杉山城 本郭跡
「続日本100名城」に選ばれている杉山城。「続日本100名城に選ばれているということは確実に日本100名城に選ばれていない」という事実を惜しげもなく披露しています。潔いですね。
ポイントは中学校の隣りにあるということ。
駐車場から大手口からまでは中学校の敷地内を歩いていきます。セミの鳴き声と吹奏楽部の音がノスタルジック極まりないです。
松山城や小倉城と違い、木々に閉ざされていない城跡なので激暑。本郭までたどり着けるのでしょうか。
さあ、大手口からスタート!
・・・・・
二の曲輪で終了!いやー、良い城だった!
帰りもセミと吹奏楽部の音を聞いて駐車場まで歩きます。本郭まで行っていたら帰り道に死んでましたね。
寄居町 鉢形城
埼玉県では超有名な山城が鉢形城。山城ファンの中ではミーハーと扱われています。
鉢形城跡
048-586-0315
小田原攻めで落城したとされていますが、鉢形城はかなりの巨大要塞。落とすのは相当な苦労だったでしょう。
なにせすぐ隣は川。川から20mくらいの高さの崖を登らなくてはこちらから攻め入れません。ここからも侵攻したと言うのだから戦国の武士の凄さが垣間見れますね。
しかし今は車で簡単に登れます。そして何もありません。当時はここで激戦が繰り広げられていたのでしょうがそれは自分でイメージするしかないのです。
鉢形城は巨大な城なので別の箇所にも駐車場があります。本丸とは反対側には城っぽい景色が広がっています。
残念ながら鉢形城歴史館はコロナの影響で休館。ここで鉢形城の知識を詰め込む作戦は失敗に終わりました。
食も楽しめる!
里の駅アグリン館カフェ
寄居の食を楽しむのもまた一興。里の駅アグリン館は鉢形城のすぐ近く。
里の駅 アグリン館
048-577-3743
混雑を気にされる方。大丈夫、
日曜日なのに誰もいませんでしたよ。
日曜日なのに誰もいなかったのでアグリン館の人がこの地域の名所を丁寧に教えてくれました。寄居を制覇したい方はこぞって訪問しましょう。アグリンカフェでは特製キーマカレーが待っています。
深谷 手打ちうどん「麦屋」
さて、寄居を離れて深谷方面に走ります。
混雑を気にされる方にはおすすめできませんが、深谷市にあるうどん屋「麦屋」のうどんは秀逸。
なんとちくわ天といなり寿司がついたこのランチが560円(麺大盛りは690円)!美味しいのに大変リーズナブルでした。
手打ちうどん 麦屋
048-575-1412
深谷城址公園
深谷では城址公園に行きます。渋沢栄一は完全無視です。
深谷城
しかしここは城の面影は全く無し。山城の険しい面影は一切ありません。やはりイメージ。山城巡りはイメージが全てなのです。
成田氏館跡
ここから行田市の忍城へ向かいますが、忍城と言えばのぼうの城の「成田長親(ながちか)」。その成田氏のルーツが見られると言うので寄っていきましょう。
ありました。成田氏発祥の地!
・・・・・
のぼうだけに棒が立っていました。
成田氏館跡
行田市 忍城
あとは忍城を攻略です。忍城は行田市郷土博物館から御三階櫓の中に入ることができます。
忍城御三階櫓
048-554-5911
御三階櫓のてっぺんからは行田市の街並みが眺められます。絶景と言うほどでもないです。
勘違いしてしまいそうなのがこの代表的な城は御三階櫓という建物であり、これを含めた全体が忍城であるということ。
しかも「のぼうの城」の時代は完全な山城だったため、この御三階櫓が水攻めに耐えたわけではありません。忍城を見た後にのぼうの城を見てショックを受けないようにしましょう。
とここで行田市郷土博物館のお得情報を一つ。
行田市郷土博物館では「自由研究などのためなら子どもの入館料がタダ!」。
これは嬉しいですね。受付で住所、氏名、電話番号、その他色々を長い時間かけて書き込んで50円をゲットしましょう。昔はこの50円でゼリーフライが買えたんです。
一ヶ月は楽しめる埼玉の山城巡り!
一日で回るのはこれが限界。秩父方面などにはまだまだ多数の山城跡があります。「山城大国埼玉」はもっとメジャーになるべきでしょう。
山城を巡れるのは1日10箇所が限度。「一日で○個山城回ったぜ!」と友達同士で競い合うのも良いでしょう。
山城は子ども達には少々インパクトは弱いと思いますが、想像力を引き立たせるのも魅力です。
何も無い平地に「兵どもが夢の跡」と感じられれば及第点ですね。
さあ、まだ夏休みの課題に困っている家族は今すぐに山城巡りだ!「行ったけど課題に使えなかった」としても完全無料だ!
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