(今回は「ta」様からの寄稿です)
前回に引き続き、ta的スプーンの使い方です。
スプーンは使い方無限大!応用性の宝庫!【taのステップアップトラウト!1、2、3!】
まずはカウントでタナを知ろう!
クランクは巻けば一定のタナを泳ぎますが、スプーンはほっときゃ沈みます。魚のいるタナを引かないと釣れません。これを調整するためにスプーンは「カウント」を取ります。スプーンを最初にやる人はまずこのカウントがわけわからんと思うかと思います。自分は最初わけわからんと思いました。
とりあえず、簡単なカウントの取り方からざっくりと説明します。
まずキャストして着水した瞬間にベールを戻して、ロッドを動かさないままラインを見ながらカウントを数えます。
カウントする速さはご自身の好きな速さでよいです。なるべく一定の速さでカウントしてください。
ボトムにスプーンが着底するとラインがフッと緩みます。
そこまでのカウントを覚えておきましょう。
釣り始めはドクリアのポンド以外はそんなにタナを絞り込めないと思うので、着底まで取ったカウントをだいたい3ぐらいで割りましょう。
もし、ボトムまでのカウントが18なら、3で割ったら6。
ということは、そのスプーンは着水してカウント0でド表層、カウント1~6が表層、7~12が中層、13~18がボトム付近です。
これは使うスプーンのグラムなどによって沈む速度が変わるのでカウントは変わります。
慣れるまでは重さを変えたら一回ボトムまでをカウントするとわかりやすいです。そのうち慣れてそのスプーンが何カウントでどれぐらいの層にいるかわかるようになります。
表層、中層、ボトム付近を通してみて、魚が多そうなタナを見つけたらその中でさらに細かくどのカウントの魚が一番反応多いのかを後々探っていきましょう。
厄介なのが、風がある時です。
風がある時はラインが風に流されます。
その時は竿先を水面近くまで(だいたい20cmくらい)下げて、なるべくラインを水の中に入れてカウントしましょう。
それでも流れちゃうくらい風が強い時は諦めてクランクにしましょう。自分は風が大の苦手です。
とりあえず、これがまず最初の「スプーンでのカウントの取り方」です。
巻く速度
巻く速さはスプーンによって違います(だいたい重いのは速く、軽いのはゆっくり)が、近くまで来た時にスプーンを見てみて一定の速さでお尻を振ってるのがそのスプーンの適正な巻き速度です。
まずは適正速度で巻いた後、一定に動く範囲内で速めや遅めと変化を付けましょう。
スプーンがクルクル回る、もしくはお尻を振ってない時は適正なスピードから外れてしまっています。
わかりにくかったら巻きながらロッドの先っちょを見ましょう。
同じテンポでピョコピョコしていれば正しく動いています。
スプーンの基本的巻き方とバリエーション、ロッドとの関係性
次は巻き方です。
スプーンの動かし方は無限ですが、やはり基本的な巻き方を作っておくのとおかないのではかなり動きの差が出ると思います。
自分の中での一定の動きを決めるために動かし方を知っておきましょう。
スプーンの動きは組み合わせがあるので、足し算だと思って、「ロッドの高さ(タナ)+ロッドの角度(強弱)=スプーンの動き+α(スピードや巻き方、誘いなど)」と考えると後々わかりやすいかと思います。
※この項目ではロッドの動きは縦の動きのみです。横に角度を付けず、上から見た時にロッドとラインが一直線になるように巻きましょう。(図1、黒ロッド、赤ライン)
ではまず、先程の項目でカウントの取り方を説明しましたので、魚がいるタナを真っ直ぐ通すやり方からやりましょう。
これは足し算の最初の「ロッドの高さ」で調整します。
ざっくりですが、ど表層なら頭の上、表層レンジは目線くらい、中層レンジは胸くらい、ボトムレンジはヒザ上くらいと覚えておきましょう。(図2)
ここでまずひとつ注意点。
ボトムレンジのヒザ上くらいって、ロッドが低くて巻きにくいじゃんって思った方いると思います。
これは、しゃがみます。
管理釣り場で態勢を低くしてスナイパーみたいに構えてる人を見たことあると思います。
あれはだいたいがボトム付近を引いてるor疲れているのどちらかです。
そしてふたつめ。
スプーンはほっとくと沈みますが、やっかいなことに巻くと浮き上がってきます。
これは手前にくるほどどんどんロッドに引っ張られて浮いてくるので、一定のタナをまっすぐ通すには巻きながらゆっくりロッドの高さを下げていきます。(図3)
この時、ロッドの角度は変えずに高さだけを変えましょう。
理由はあとで説明します。
そして、ロッドを下げるスピードについては目安としてわかりやすいのは水面からロッドに向けて出てるラインの角度が変わらない程度のスピードです。これは風や強い流れのない場所で練習すれば感覚でだいたいわかってくると思います。(図4)
ちなみに、ロッドの高さを変えずに巻いてくるとだんだん浮いてきて「巻き上げ」というこれはこれで応用的な使い方になります。
慣れると逆に「巻き下げ」というのもあります。縦で言う巻きフォールみたいなものです。(図5)
しかしまず最初は基本をしっかりやったほうがいいので、一定のタナを一定の速さ動きで巻けるように練習しましょう。
まずこの練習をするときはロッドを水平にして練習するとラインに適度なたるみが出て、ラインでのアタリも取りやすいと思います。
そして今度は足し算ふたつめの「ロッドの角度」について説明します。
ロッドに角度をつけることにより、同じスピードで引いていてもスプーンの動きの強弱を変化させることができます。
まずはスプーンの一番基本的な動きはロッドとラインが一直線になる角度で引くことです。ロッドを巻いてるスプーンに向けて巻きましょう。
その動きがそのスプーンの一番基本的な動きになります。ストリートファイターでいう中パンチです。
さて、ここからはバリエーション。
ロッドとラインが一直線の状態よりもロッドを下にして巻くと強い動き(強パンチ)、上に持っていくとだんだんスプーンが縦泳ぎになって弱い動きになります(弱パンチ)。(図6)
強い動きはトラウトの活性が高い時(放流時など)、弱い動きは日中の活性が低い時など、強いアピールを嫌がる時に使います。
ここで、さっきのタナを一定に通すお話。
スプーンの浮き上がりを抑えるために巻きながらロッドをゆっくり下げるという話をしましたが、ここでロッドの角度を変えてしまうと動きが変わってしまうのです。
基本形の一定巻きをする場合にはロッドの角度を変えずに下げてください。
基本形はこれだけです。
あとは足し算。
ロッドの高さ+ロッドの角度です。
例えば
ロッド目線+ロッド角度上=表層を弱い動きで
ロッド胸+ロッド角度下=中層を強い動きで
ロッド低く+ロッド角度上=ボトム付近を弱い動きで
という感じです。
次回は「スプーンでの誘い」についてお伝えしていきます。
スプーンの誘い方テクニック【taのステップアップトラウト!1、2、3!】
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コメント
ta様
ボトムまでのカウントを3で割る、これは分かりやすいですね!
早速次の釣行でやらせて頂きます!
基本、クリアポンドで見えているマス狙いで大まかなタナ取りで何とかこなせていた私にはこの理論的な説明は、非常に勉強になりました!
クリアポンドなら大まかないる位置はわかるので、それはそれで次の細かいサーチ(表層の中での何カウントで反応するのか)に移れるので時間短縮になりますよね!
朝霞とか、この前のキングダムだと表層に魚いるのは見えるので、その中の何センチ下の魚が食い気があるのかっていうところからスタートできます。
ta氏さま
こんにちは。ロッドの構え方が興味深いです(④)。私は表層を除いて、中層以下は全てしゃがんでリトーブしているので、ロッドと地面を平行にしたまま、腕で高さを変える考えはありませんでした。今度試してみます。
次回も楽しみにしております。
今回のお話はあくまで巻き始めから巻き終わりまでを同じ動きで引くっていうテーマなのでそうなります!
腕の高さを変えないで、リールの位置そのままで竿先だけ下げてくるって感じだと、手前に来ればくるほどラインにテンションがかかって強い動きになっていると思います。
もし、全体的に弱い動きを好む時なら、手前にいる魚を強い動きで取り逃してることがあるかもしれないです。
それはそれで次項目の「誘い」になったりするのですが、まずは基本の一定巻きから!ということで!
おっしゃる通りですね。ラインテンションの違いでスプーンの動きや感度がガラリと変わりますもんね。
手前まで同じテンションでリトリーブするのって難しいです。
特に今どこでもメインで使うのは1g以下のマイクロスプーンなので、動かし方による影響が強く出てしまうのです。
どうしても手前ギリまで引きたいときは、手は上下させず、ヒザで落としていったりもします。
ta様
なんて大変なんだ!スプーンの釣り!
頭から煙が出ますよ…。
これ、毎回やっているわけですよね…。
凄いです。
トーナメント出る人は違いますね。
私はプラグの釣り&縦釣りに精進します。
でもいつかスプーンの釣りもちゃんとやりたーい!
(資金難のため、スプーンまでお金が回りません!)
その日のパターンさえ決まっちゃえばあとは再現性だけなので、実は楽ちんなのですよ!
プラグよりスプーンの方が安いっていうのもあるので、実は覚えると節約になったりもします!
あと縦をしっかりできる人はスプーンも間違いなく上手いと思います!
湖で修業中のものです。
ずいぶん前の投稿のようですが、何とかココに辿り着けました。
凄い理解できました!
管釣り場では釣れるのに何で湖だと釣れないのかが分かりました。
適当だった!!
早速今週やってみたいと思います。
ありがとうございます!