上永野フィッシングリゾートのうどん定食
~これはさすらいの管釣り師「管 釣太郎」による、管理釣り場の食事処をめぐる物語である~
久々の管理釣り場での食事だ…。
新型コロナウイルスが猛威を奮っているという状況により、その影響は管理釣り場にも及んでいる。
厳密に言うと閉鎖してしまう管理釣り場はさほど多くはない。「食事処」を閉鎖してしまう管理釣り場が多くなっているのだ。
これは釣りより食事に重きを置く私には非常に深刻な状況である。管理釣り場での楽しみのうちの7割を占める要素が失われてしまったのだから。
しかし今回は久しぶりに食事処が開放されている「上永野フィッシングリゾート」に訪れることができた。その理由は今は明かせないのだが、ロブ○アー様様、アング○ングファン様様というわけなのだ。
8月の半ばだが、今日は雨模様。午前中になんとかノルマを達成することができたため、あとは食事に集中することができる。
見てほしい。このロケーションを。
上永野フィッシングリゾートの食事処は素晴らしい内装のログハウス。上永野の自然と一体化した食事処は関東ではトップクラスではないだろうか。伊達に「リゾート」とついていない。
上永野フィッシングリゾートでは10時までに事前注文しておくことが必要だ。数多あるメニューの中で受付時に迷わされるというのがここのニクいところ。
前回はカツ丼。しかし生姜焼きと唐揚げの「ミックス定食」も捨てがたい。よし、今回は肉系でガッツリ攻めてみるか…。
ん…?んんーーーっ!?
こ、これだ…!これしかない…!
というわけでやって来た。「うどん定食(冷)」だ。
何というボリューム。なぜ「天ぷらうどん」ではなく「うどん定食」と名付けられているのか、それが一目で判った。判らない人間は日本麺類の初歩「ソフトめん」からやり直すと良いだろう。
天ぷらとうどんに加えこれだけ豪華な副菜が乗っている見事な膳。秩○や那○の観光地では2,000円はくだらないと思われるがこれで1,000円とは驚かされる。
一日券が4,000円で半日券が3,000円ということは、午前でやめればこの定食分がまるまる浮くということ。午前で釣りを終わりにして昼は優雅にこの定食をいただく「上永野午前様STYLE」が定着することは容易に想像できた。
副菜から見ていこう。
柔らかく煮込まれている煮物。定食には欠かせない小鉢の一つだ。
出た。水々しいこんにゃく。これは自家製だろうか。
そしてうどん定食の主役を担う天ぷらの盛り合わせ。この量はもはや壁。「天壁」が私の前に立ちはだかってきた。
メインのうどんには山菜が乗っているという嬉しい構成。
店主によるとここで打っているわけではないが、地元の製麺屋から特別に仕入れているものだとか。
早速うどんからいただこう。
な、なにぃ!
なんだこの喉越しの良さは…!私はゴワゴワな食感の手打ちうどんが好きなのだが、これは全く違う…!
どちらかというと「水沢寄りのうどん」。しかしこの水々しさは本家を超えてきているのではないか…?
口の中がウォータースライダーになったかと錯覚を起こす。各地のプールが休止となったこの夏、上永野ではまごうこと無くウォータースライダーが稼働していた…!!
ス、ストップ!危ない。この喉越しの良さを堪能し続けているとうどんだけ無くなるという悲劇が待っていることは確実だ。この「魔女の一撃」に泣かされたファンがいかに多いか、心中を察する。
煮物に手を付けてみる。柔らかく、味の染みた「煮物オールスターズ」が次々にヒット曲を奏でる。私のお気に入りは「勝手にシイタケバッド」だ。
そして次はこんにゃくだが…、
ぐ、ぐもぉーーーっ!
これは「TUNAMI」…!?ここにも名曲が隠れていたか…!
水々しいというレベルではない。もはや口の中に津波を起こすレベル。一切れのこんにゃくを口に入れると溢れんばかりの水分と爽やかな旨味が押し寄せるという仕組みになっている計算し尽くされたこんにゃくだ。
副菜でこの勢いとは恐ろしい。はっきり言って「小鉢でご飯一杯いけるレベル」だ。メインにたどり着く前に満腹にならないよう気をつけていただきたい。
やっと天ぷらにたどり着いた。うん…?これはなんだ?一見ただの葉っぱだが…?
こ、これは…!「ただの葉っぱ」だ!なんの葉っぱかはわからないが葉っぱの天ぷらがこれほどまでに旨いのか…!葉っぱでもご飯がいけるぞ!?
野菜の天ぷらだけでこれほど満足感がある膳は珍しい。色とりどりの野菜天の盛り合わせは水々しすぎるうどんと完全にマッチングしている。
とうとう最後になってしまった。しめじの天ぷらだ。
こ、これは…!
「香り松茸、味しめじ」とは誰が言ったのか。「香りしめじ、味しめじ」が正解である。強烈なしめじの香りが天ぷらの衣を突き破ったとたんに押し寄せてきた…!
満点。このうどん定食には満点をつけるほか無い。一問の△もない完全解答の定食であることを保証しよう。
食後のお茶をいただこう。セルフではあるが紅茶までいただけるのは大変ありがたい。外の景色を眺めながら飲む一杯はそれだけで一つの商品「午後の紅茶〜イワナの大ジャンプと共に〜」になるだろう。
さあ行こうか。午後の釣りへ。いや、もはや至福感で午後の釣りなどにはしばらく集中できないだろう。やはり「上永野午前様STYLE」は今後主流になっていくことに確信が持てた。
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