釣りに人生の多くをかかげているような人を「釣りバカ」と言いますが、実は釣りバカというのは紆余曲折があって苦渋の決断の末に作られた言葉だったんですね。
今回はグリーンが紐解いた「釣りバカ」という言葉の誕生についてお伝えします。
まず「釣りキチ三平」という漫画をご存知でしょうか。
子供時代にこの漫画を読んで、
「釣りって過酷だな、たかだか鯉を釣るのに沼に飛び込まなきゃいけないんだな。やめておこう。」と釣りを始めるのを断念した方々も数多くいるでしょう。
他にも片腕をブルーマーリン「デビルソード」に引きちぎられたキャプテン・エイハブと共にその魚に復讐を挑んだりといった、常人では考えられないようなフィッシングをします。
現代の言葉で言えば「釣りパンク漫画」でしょう。
釣りキチ三平という表題。改めてみると、「釣り吉」ではなく「釣りキチ」という表記なことに気が付いたでしょうか。
私は恥ずかしながら最近気が付きました。
なぜ「キチ」がカタカナ表記なのか。
勘の良い方ならもうわかりますよね。
「釣りキチ○イ」ということです。
本来ならあり得ない、ハプニングとしか言いようのない釣りに魅力を感じ、昼夜関係なく魚に一方的に挑戦状をたたきつけていく少年。
大変残念ですが、はたから見たら明らかに「釣りキチ○イ」です。
本人がそうであるなら祖父である一平も当然釣りキチ○イです。
さらに弁護士の資格を持ちながらも釣りに没頭する魚紳さんも当然そうです。
「釣りキチ三平」
矢口高雄先生の的を射たネーミングに敬服します。
とは言え、あそこまで釣り狂いな人間は現実にはそうはいません。実際は、
学生であれば毎日、社会人であれば毎週かかさず釣行に出向き、頼まれもしないのに魚を釣ってきては「うまいだろ?」と家族に強要する。
酒が入れば聞きもしないのに「釣りの魅力とは」というテーマで延々語り出し、力関係が下の釣り未経験者には半強制的に釣り場に連行する。
翌日が釣りに行く日であれば前日の仕事など全く手につかず、デスクの上では仕掛け図の作成に余念が無い。
という感じですが、これは客観的に見れば明らかに「ドン引きのド変態」です。
「釣りバカ」ではなく、「釣りドン引きのド変態」が正しい呼び名なのです。
しかし今のこの世の中、わかりますよね。
若き日のやまざき先生と北見先生があの漫画を「釣りドン引きのド変態日誌」という題名で編集者に持っていったときに、「この題名はさすがにまずいよ、間違いなくモーニングでは載せられないから他の題名に変えなさい。」と言われてしまったことを。
両先生が苦渋の決断で、極ソフトに「釣りバカ日誌」という題名にしたのですね。心中を察します。
今回の話はあくまでも私の勝手な推測ですが、私がスプーンでトラウトを爆釣させる確率くらいの信憑性はあるでしょう。
我々も気を付けなければいけませんね。
周囲から「釣りドン引きのド変態」と思われていることを・・・。
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